【完】狼様の最愛。
そんなことを考えたとき、
「最愛?」
後ろから声をかけられた。
「え……?」
「やっぱり最愛じゃねえか。つーか、なんでこんな夜に……。」
振り返った先にいたのはマンタ。
出会った頃のように、大きな薪を肩に担いでいた。
「マンタぁぁああぁ!」
見知った姿に心がホッとし、思わず涙が出る。
「最愛!?」
薪を落とし、慌てて駆け寄って来たマンタ。
泣きじゃくる私の前で、マンタはオロオロと焦る。
「よかった……っ、マンタがいてくれて……っ……。」
マンタにギュッと抱き着く。