【完】狼様の最愛。








side 山添最愛





「……最愛ぁ、起きよぉ。」





体を揺さ振られる感覚に、私は眼を開けた。





「もぉう、八時ぃや。早く起きぃ。」



そこには、険しい顔で私を起こすお祖母ちゃんの姿。








赤坂村の朝は早い。





特にお年寄りの人達は五時にはもう起きていて、小さな子供でも七時には起床している。





昨日、あれから中々眠りに就けなかった私が就寝についたのは、結局夜中の三時頃。





引っ越しで疲れてるはずなのに、お母さんのことが頭をチラついて、中々眠れなかったのだ。








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