【完】狼様の最愛。
「違うよ。あたしは、動物の気持ちがわかるの。」
動物の、気持ち……?
「例えば、その熊さんはお姉ちゃんが大好き。」
「へっ?」
「なっ!?」
サラッと言い放たれた言葉に、私とマンタは眼を丸くする。
と思ったら、マンタがいきなり悠ちゃんに飛びついた。
「何言ってんだよっ、餓鬼!」
「ちょっと、マンタ!」
「あははっ、今度は何か怒ってる!」
まさに十人十色とでもいうように、みんながバラバラな状況。
その中で唯一落ち着いてるのは、ロンだけだった。