【完】狼様の最愛。
「ん? おー……久々だな、アオイ。その姿で会うのは。」
俺が丘川に戻って、まず一番始めに向かったところ。
それは俺達の担任を勤める、崎野護のところだ。
「今から家に帰るつもりなんだが、なんか俺に用か? と言っても、動物の言葉はもうからっきし分からねえが。」
そんなことをぼやく崎野を強引に背中に乗せ、次にコイツの家に向かう。
「は? は?」
突然の行動に崎野は眼を丸くしていたけど、お前に説明をする時間はない。
それに、俺が手を借りたいのはお前じゃない。
「崎野の娘。」
勲友だ。