【完】狼様の最愛。
狼の質問には答えられず、私は七人を順に見る。
遥、悠ちゃん
崎野先生、勲友ちゃん
マンタ、ヒルナ、そして狼……。
「みんな……知ってたの……?」
知らなかったのは、私だけ……?
「……俺が知ったのはついさっきだ。雛から聞いた。」
私の言葉に、一番最初に口を開いたのは遥だった。
「少し前、俺と雛の前に先生達と狼が来た。」
「その狼に言われ、俺達四人は八時のバスに乗ってここに来たんだ。」
ヒルナが遥の肩に乗る。
「その時、動物の言葉がわかる勲友ちゃんに、雛を通じて色々と教えてもらった。」