【完】狼様の最愛。








悠ちゃんは動物の気持ちがわかる子で



崎野先生は七年前まで、動物の言葉がわかっていた人で



先生の娘の勲友ちゃんは、動物の言葉がわかる子。





そしてアオイと雛ちゃんは、人間じゃなくて動物……?





「どうして……?」





全てを聞いたあと、無意識に言葉が口から出た。





「どうして、そんなことをしたの……?」





涙が零れる。



頭じゃない、胸が痛い。



苦しい。



息すらも、ままならない。





「最愛。」





狼……基、アオイが私を呼ぶ。





白くて大きい、蒼い眼をした狼。



以前バス停から見た、山の麓に立つ狼。





あれは、アオイだったんだ……。








< 236 / 376 >

この作品をシェア

pagetop