【完】狼様の最愛。
遅くに帰って来たことに関して、お祖母ちゃんには散々怒られたけど、わけを説明すると何とか許してもらえた。
悠ちゃんとヒルナは私の部屋。
遥と先生と勲友ちゃんは、隣の空き部屋ということになった。
勲友ちゃんは人見知りで、先生と一緒がいいんだって。
「狼さん、お姉ちゃんのこと大好きだったねー。」
「ねー。悠ちゃんでもわかるよねー。」
「ヒルナ……悠ちゃんに言葉は通じないよ。」
首を傾げる悠ちゃん。
「あれ? そうだったっけ?」
ヒルナも同じように首を傾げた。
……子供は苦手だって言ってたくせに、すっかり仲良くなっちゃって。
そんなこんなで、この日は私達にとって初めてのお泊り会となった。
「甘栗遥の奴……最愛に手出したらぶっ殺す。」
「いや、明らかにアイツ、ヒルナ狙いだと思うけど。」