【完】狼様の最愛。








熊の手にあるのは、なんだか大量の薪。





あ……、その薪を此処に置きたいのかな……?



さっき触れた切り株を見る。





私が切り株から離れると、熊は私をチラッと見て溜息をついて……。



やっと、こっちに近づいてきた。



……うん、なんか、この熊失礼……。





無言で薪を、切り株の上じゃなく、切り株の隣に置いた熊。





……あれ?



「上に置かないの?」





私が話しかけると、熊はギョッとした顔で後退った。





「は……? いや……そこは、アオイ様とアイツしか駄目……だから……。」





途切れ途切れに、言葉を繋ぐ熊。








< 32 / 376 >

この作品をシェア

pagetop