【完】狼様の最愛。
熊の手にあるのは、なんだか大量の薪。
あ……、その薪を此処に置きたいのかな……?
さっき触れた切り株を見る。
私が切り株から離れると、熊は私をチラッと見て溜息をついて……。
やっと、こっちに近づいてきた。
……うん、なんか、この熊失礼……。
無言で薪を、切り株の上じゃなく、切り株の隣に置いた熊。
……あれ?
「上に置かないの?」
私が話しかけると、熊はギョッとした顔で後退った。
「は……? いや……そこは、アオイ様とアイツしか駄目……だから……。」
途切れ途切れに、言葉を繋ぐ熊。