【完】狼様の最愛。
「人間と、動物だよ?」
ロンが私を見て、遥を見る。
遥は首を傾げた。
人間だろうが……動物だろうが、関係ない。
だって、友達を作るのも、
恋をするのも、
家族を成すのも、
生きるのも。
「人間と動物、みんな同じでしょ……?」
同じ、生きてる者でしょ?
「……彼が好き?」
「好き……愛してる。」
そう言ったところで、ロンは満足したように頷い。
ポンッと、眠るアオイの上へと乗っかった。
「こっ、こら! ロン!」
そこでようやく遥がこっちまで来て、慌ててロンを上から下ろそうとする。