【完】狼様の最愛。
けれど一向にロンは下りなくて……。
「これはお返しだよ。彼は、君に免じてかな。」
アオイの心臓辺りに、ロンが顔を寄せた。
その瞬間、大きな光が二人を包む。
私はアオイから少し離れ、ロンを下ろそうとしてた遥も少しずつ後ずさる。
山さえも包みそうな、大きな光。
中でどうなっているのか。
ロンは何したのか。
疑問ばかりの私達。
光に気づいたカミリさんを含め、森の動物達が集まる。
「これは……どういうことじゃ。」
カミリさんも経験したことがないのか、目を丸くさせ戸惑った表情を見せていて。