【完】狼様の最愛。
そんな私を見て、アオイはホッと息を吐いた。
「……ただいま。」
「おかっ……え……り……っ!」
涙でグシャグシャな私。
アオイは抱きしめてくれて、
その温もりに、本当にアオイが帰って来たことを私は実感した。
「……言っただろ。最愛は、俺が守るって。」
アオイは昔も今も同じだった。
私が記憶を失っても、アオイは変わらない態度で私に接してくれた。
いつでもアオイは、
「ただいま……アオイ!」
私の傍で、私を待っていてくれた。
「あぁ。」
この八年の間、ずっと……。