【完】狼様の最愛。
「うむ、儀式は成功したようじゃな。そなた達二人は、もう完璧な人間じゃ。」
カミリさんが私達の隣に来て、満足したように頷く。
二人……?
じゃあ、もしかして……。
「最愛ーっ!!」
「きゃぁっ!」
ドシーンッ!と音がして、背中に重みが。
傾いた体は、アオイが支えてくれた。
「久しぶりっ、最愛!」
私の後ろからやって来たのは、見ずともわかる……。
「ヒルナ!!」
雛ちゃん姿のヒルナ。
「信じてよかった。カミリ様に、“互いの信頼が成功の糧となる”って言われて、最愛を信じたの!」
「あたしを信じてくれて、ありがとう最愛。」