【完】狼様の最愛。
私は歓迎されていない。
この村にも、お祖母ちゃんやお祖父ちゃんからも。
あれは大きなニュースになったから、いくら田舎でも伝わってしまって、お祖母ちゃん達も嫌な思いをしたんだろう。
それを証拠に、私を見る人の眼は冷たい。
期待はしていなかった。
もしかしたら、友達が出来るかも……。
そんなことは、思わなかった。
人間は嫌い。
私も人間だけど、同じ人間を好むことは出来ない。
「私の味方は、お母さんだけだったのに……。」
そう呟いたとき、部屋の窓がカタカタと揺れた。