【完】狼様の最愛。
ヒルナにとって、一番古い記憶。
それは両親との、別れの日。
ヒルナは雲雀という鳥の種類であり、勿論両親二人も同じであった。
雲雀は、河原などの水の傍で暮らす。
だから俺は、ヒルナの両親というのは聞いたことがあるだけで、実際に雲雀を見たのはヒルナが初めてだった。
ヒルナが言うに、二人はとても優しくて、とても厳しかったらしい。
常にヒルナを優先し、勇敢だったという。
そんな二人は、ヒルナを庇って人間に殺された。
小さな子供の団体
彼らは突然、まだ他の雲雀よりも一回り以上小さかったヒルナを狙い、石を投げつけてきた。