イケメン三兄弟と同居する事になっちゃった?!
「「ゆずちゃんっ…?!」」
おぶられてる私を見た皆が駆け寄ってきた。
皆から心配の声が聞こえる。
……役…本当はやりたかったな…。
文化祭…楽しみで…楽しみで…練習頑張ってきたのに…。
「ごめんね、階段で転んじゃって…。
役、出来なくなっちゃった…。」
こんな結果…望んでなかった…。
けど、もうしょうがない事だから。
「…そっか…残念だな…ゆずちゃん出られなくなるの…。」
うん…私もやだよ…。
それに、綾斗君のそんな悲しい顔見たくなかった。
「梨恵ちゃん。私の代わりに主役頑張ってね。応援してるから。」
私の言葉に梨恵ちゃんは頷いた。
……どこかから感じる、梨恵ちゃんの嬉しそうな気持ち。
……笑ってる。
笑ってないけど、笑ってる。
梨恵ちゃんは…主役が欲しかった…?
そんな疑問が浮かんだ。
その疑問の答えは分からないけど、梨恵ちゃんが心のなかで笑ってる事ははっきりと理解した。
……でも、良かった。
これで梨恵ちゃんが楽しんでくれるなら、笑顔になってくれるなら。
「ごめんね、皆…本当にごめんなさい。」