イケメン三兄弟と同居する事になっちゃった?!
好きって、恋って……こんなにも苦しくて、あまくて、泣きたくもないのに泣きたくなるものなの…?
…何で私は泣いてるの…?
「え、ゆ…ゆずちゃん…?」
好きって……あまくて、切ない…。
……なぜ私は今、優斗君に触れてるの?
知らない間に優斗君の頬へと伸びた私の右腕。
好きの気持ちが抑えられない…止められない。
もっと、もっと、もっと近くにいきたい。
もっと、もっと、もっとさっきみたいに触れてほしい。
好きだから、胸がいっぱいで、好きが溢れるくらい…。
溢れた“好き”は意味のわからない切なさに変わるんだ。
多分、そう思うのは、優斗君が自分の恋人ではないから。
好きだから付き合いたいと思うのは自然な事で。
だけど、自分の願望が叶わなければ、それは切なさに変わる。
だからこの切なさは……私は優斗君の恋人になりたいと思っている証拠。
優斗君の頬に手を添える私の手は、少しだけ震えていて。
そんな手を、優斗君は優しく握った。
「何で泣くの…?
も、もしかして…さっきのやだった?
…と言うより、ずっと起きてたの?」