イケメン三兄弟と同居する事になっちゃった?!
『へ?』
な、なな、何で私の名前知ってるの!?
『黒澤ゆずちゃんだよね?』
『……は、はい…。』
『やっぱりそうか!!父から話は聞いてるよ。ようこそ春川家へ。』
買い物帰りなのか、食材の入ったレジ袋を両手にぶら下げている。
凄く…優しそうな…人だな…。
『どうぞ、入って。』と言う彼に従いお家の中へと入る私。
『お邪魔します…。』
中は凄く広かった。
『あ。それ重いでしょ?』
『…あ、大丈夫です…。』
『大丈夫。おーい!!拓斗!!綾斗!!降りてこーい!!』
彼の声が、廊下に響く。
数分もしないうちに、拓斗君と綾斗君とやらは姿を現した。
…………………えっ?!
二人を見て思ったけど、この三人ってまさかの兄弟…?!
し、しかも……え、あのっ…………カッコいいんですけど………。
……私…とんでもない所に引き取られたかも……
『拓斗、綾斗これゆずちゃんの部屋に運んどいて。』
『……めんどくせぇ。』
いかにもチャラそうな拓斗と呼ばれた彼は、めんどくさがってるけど何気にちゃんと私のキャリーバックを持ってくれる。
『兄ちゃん、ゆずちゃんってこの子?』
『そうだよ。』
『わーい♪ゆーずちゃんっ♪俺待ちくたびれてた所だったんだよー。』
見るからに、弟系の綾斗と呼ばれる彼。
名前まで人懐っこそうな名前だなぁ…。
『あ、ゆずちゃん。二人についてって。
自分の部屋知っといた方がいいしね。』
『あ。……はい。』
私は、荷物を持ってくれる二人のあとをついていった。