イケメン三兄弟と同居する事になっちゃった?!
***
『わぁ……美味しそう……。』
思わず声を出してしまうほど美味しそうな手料理だった。
『兄ちゃんの料理は見た目だけじゃなくて味も最高だからっ♪』
『へぇ……。』
……きっと毎日こうして作ってるんだろうな……。
『ゆずちゃん、ここ座って♪』と綾斗君に強制的に隣へ座らされる。
拓斗君は、だるそうにスマホをいじってて。
……この3人にとって、私が急にお邪魔しちゃうのは、やっぱり迷惑な話だよね……。
そう思いながらも、盛り付けをしてくれる彼にお礼をしつつ、ふと思った。
………私を引き取るって言ってくれたパパのお兄さんの親友は一体どこに……?
『あ、あのぉ………、』
『どうしたのっ?♪』
なぜか綾斗君が目を輝かせて、私をのぞきこむ。
『あの……春川さんのお父さんって……どちらへ……?』
質問すると、盛り付けをしてくれる彼が優しく答えてくれる。
けど、その返答に驚きを隠せなかった。
『あぁ、仕事の関係上、両親ともに海外住みでね。この家に帰ってくるのは本当にまれなんだ。』
『へ?……つ、つまり……』
拓斗君が口を挟む。
『この家に居んのは俺達だけって事。』
つまり…、あれ…あれですよね?
漫画とかでよく見るあれですよね…?
何だったっけ?
えーーーーっと…?
そうそう。
“逆ハー”ってやつ…ですよね?
これは……喜んでいいんでしょうか?
『まぁ、そんなお堅くならなくていいよ。』
『え……はい…』
『敬語何か堅苦しいでしょ?タメでいいよ。』
優しい笑顔で、そう言う彼。
素直に従うと、またあの優しい笑顔を見せる。
その笑顔に一瞬ドキッとしつつも平常心を保つ。
『よーしっ!!食べよっか!!』
彼の一言で、拓斗君はスマホをしまう。
『『いただきまーす。』』
『…………い、いただきます…。』
おかずを口に運ぶ。
………美味しい…。
素直にそう思った。お店開けちゃうんじゃない……?
綾斗君の言うとおり、本当に見た目も味も最高だ……。
『あ。そうだった。』