イケメン三兄弟と同居する事になっちゃった?!
たけちゃんだって両親が離婚してて辛いはずなのに…。
たけちゃんはさ、思った以上に不器用で……そして繊細だよ。
だからね、親で傷つけられたたけちゃんは胸にぽっかり穴が空いていて。
それを埋める事はなかなか出来ない。
埋まらないことは分かってる。
分かってるけど、幼馴染みとして少しはその傷を癒してあげたい。
私がそう思ってるのと同じでたけちゃんも同じように思ってるのかな。
「私ね…今…逃げたい気分……。」
「ははっ、なにそれっ。」
「次の授業…出たくないなぁ……。」
「サボる?」
「……ううん。ちゃんと出るよっ。」
スカートをぽんぽんと叩きながら私は立ち上がった。
うん、逃げたいと思っても私逃げない。
もう弱い自分は止めるって誓ったから。
そうだよ、3人を信じるって決めたんじゃん。
梨恵ちゃん何かで不安がってたら今までの自分と全く変わらないよ。
……3人を信じようよ……。
「たけちゃんっ!!私もうちょっと頑張ってみるよ!!」
「ははっ、ゆず強くなったじゃんっ。
うん!!頑張れ!!!!」
精一杯の笑顔で、私は屋上から出た。