イケメン三兄弟と同居する事になっちゃった?!
○今は放っておいてくれますか?
「お邪魔します。」
「いらっしゃーい。」
たけちゃんのお母さんが迎えてくれた。
「あらぁ~久しぶりねー!!今日はお泊まり?」
「はいっ!!お世話になりますっ。」
「いいのよ、ゆっくりしてね~。
じゃぁ、今日の夕飯は張り切っちゃお~。」
たけちゃんのお母さんは変わらない明るさだな~…。
でも、一人でたけちゃんを育ててるんだもんね。
…頑張ってるな…。
「ゆず、俺の部屋行こ。」
「うんっ。」
***
たけちゃんの家に来てもう二時間くらいになる。
たけちゃんのお母さんからもらった抹茶ケーキを食べていると、スマホがメールが来たことを知らせているのに気が付いた。
あ。ランプが点滅してる、メール…拓斗君かな…。
[泊まりは絶対ダメ、許さない。
優斗も綾斗も反対だってよ。アイツが帰ったらすぐ帰ってこいよ。]
胸がきゅっと締め付けられた。
嬉しくて、どうしようもないくらい3人に会いたくなった。
だけど、今家には梨恵ちゃんがいるし…。
そう考えると落ち込むからやめよ…。
今は放っておいてくれると嬉しいんだけど…。
こうしたメールをくれるのは、心配してくれてるからで、3人の優しさ何だよね。
けどね、今日は気持ちをちゃんと落ち着かせたい。
[帰りません、ごめんなさい。
明日の朝には帰ります。]
そう返信して私はスマホの電源を切った。
切っとけば、メールが来てても気にならないもんね。
「ゆず、部屋着俺のだけど良い?」
「うんっ。ありがと。」
あー…この感じ…懐かしい…。
幼い頃の自分に戻った気分だ~。