風が吹いている
ごきげんよう
朝ドラもデイの準備で
見逃してごきげんようとは
ほど遠き朝
――――――
週2回。
水曜、土曜は義母のディサービスの日。
9過ぎの迎えに、1時間半前から準備に追われる。
お茶一杯飲む余裕がないし気力もない。
繰り返される言葉と、さも苛めているような発言。
死ね、なんて言ってない。
居なくなれ、なんて言ってない。
虚しさが苛立ちに変わる。
連ドラが「ごきげんよう、さようなら」と番組をしめくくる。
見れなかった内容よりも
「ごきげんよう」が妙に耳に残った。
「ごきげんよろしくない朝だよ」
皿洗いをしながら、ポツリ呟く。