彼と私の問題点を考える
佐和の話を聞いて色々と引っかかるところはあった。


まずはせっかくの休日に外出なんてしたくないし、増してや高校の勉強なんて教えられるほど覚えているわけがない。


昨日で22歳になって、高校なんて4年以上前の話だ。


当時はそこそこテストでいい点をとっていたからといって、今にしてみればそんなのは関係ない。


「大体何で私なの?佐和が教えればいいでしょ?」


『弟の高校って涼香と同じ高校なんだよね』


「はぁ?」


『私、簿記なんてわかんないもん』


「………」


私の出身高校はここから比較的通いやすい距離にある商業高校だ。


佐和とは高校から別だから、まさか弟が私の母校に通ってるなんて話は初耳だ。


「せめて理由を話してくれる?」


『それ話せば引き受けてくれるの?』


「内容による」

 
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