彼と私の問題点を考える
そう思うと何だかやるせなくなってしまう。


「弟って美月(みつき)?」


『そう。小学校一緒だからわかるよね』


「まあ、小さいころから佐和に遊ばれてたしね……」


『美月も涼香ちゃんがいいってさ』


「ああ、もう。わかったよ。で、何時に行けばいいの?」


私は小さい頃の美月を知っている。


佐和の家に遊びに行くたびに可愛そうなくらい佐和のターゲットになっていたのが美月だった。


小さい頃は泣いてばかりいて私をみつけるたびに助けを求めに来ていたけど。


美月がもう17歳か…


佐和と約束の時間を決めて電話を切ってベッドから降りた。


洗面所に向かう途中、小さい頃の美月を想い浮かべて思わず笑ってしまった。


猫じゃらしで散々鼻をくすぐられてじゃれてきた猫に引っ掻かれてたなぁ。

 
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