彼と私の問題点を考える
不覚にも、ドキッとしてしまった。


真っ直ぐな彼の言葉に疑うところなんて見つからなくて、何か言いたいのに、逃げたいのに、言葉が何も思いつかない。


自然と彼の次の言葉を待っている自分がいた。


「だからまた俺と会ってくれませんか」


バス停前。


私より一歩前へ出て振り返る。


自然と向かい合う形になった彼の顔は変わらず赤い。


「会うっていうのは、その…2人で?」


「はい」


「美月とか、また一緒に勉強を教えるとかではなくて?」


「はい。美月にも邪魔されたくないので」


即答ですか…!


今時の高校生って皆こんなに直球なの…⁉︎


すごく久々にドキドキしている気がする。


焦りからのドキドキなのか、恋愛的なドキドキなのか、高校生に口説かれているっていう謎の罪悪感からなのか、さっきから手の平の汗が凄い。


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