彼と私の問題点を考える
2
あらがうことなく低反発のベッドに沈んでいく体を動かして、ベッドの足元に転がる鞄を引き寄せた。


手探りで中を探ってケータイを引っ張り出す。


朝から1度も開くことのなかったケータイは案の定電源が落ちていた。


真っ暗な画面を見つめて、反射して映し出された自分の疲れ切った顔にため息をつく。


世の中の22歳は今頃何してるんだろ。


大学に進まなかった私がこうして働いているのは当然のことなんだろうけど。


専門に行ったことを後悔はしてないし、そのお陰で就職先もスムーズに決まった。


特別毎日が楽しくて仕方ないと感じていたわけじゃないけど、それなりに専門は楽しかったし、充実してた。


ただ、私がこうしてため息をついてる間にも学生として楽しんでいる人がいるってことを考えると羨ましく思う。

　
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