彼と私の問題点を考える
「二次会行くよー」


「あ、はい」


最後に忘れ物がないかを確認をして続いて店を出る。


「広瀬、ありがとな」


カラオケに向かう途中桐崎主任から声をかけられ、あからさまに笑顔になった私に南先輩が「本当好きだね」と冗談を言いながら笑ってくる。


「尊敬しています。当然です」


入社の頃、辛いこともたくさんあったけど、今は頑張ってよかったと思う。


帰りたいと思わない日がないとは言えないけど。


光輝に感じた温度差も、きっと社会人同士なら埋めらる。


羨ましさや嫉妬なんて醜い感情、きっと気にしないでいられる。


「ちょっと、今日ペース早くない?」


2軒目に入ったカラオケを出て3軒目。


時間はすでに深夜2時を回っている。


「なんか飲みたい気分なんです」


南先輩の言う通り、自分でも今日はペースが早いと思う。


それもこれも仕事以外で慣れないことに巻き込まれているからだ。


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