彼と私の問題点を考える
深夜の4時を回り、最寄駅の始発が動きだす時間に店を出た。


外はまだ薄暗く、電車を降りた時にオールした分の疲労感が一気に襲ってくる。


ああ、今すぐシャワーに入って眠りたい。


重い足取りで何とかアパートの鍵を開ける。背負っていた鞄を乱暴に床に置いてシャワーへ直行する。


シャワーを出た時には少し頭がスッキリしていた。


寝る前に先輩たちに連絡を入れようと携帯をチェックする。


「あ…」


数時間前。


日付は昨日、時間は22時ごろ。


綾瀬くんからの不在着信が入っている。


昨日は何も約束はしていなかったはずだ。だけど、もしかしたら何か急用だったのかもしれない。


不在着信の他に綾瀬くんからのメールが1通入っている。


着信の後に送られたメールの内容は今日か明日会えないかという内容だった。


綾瀬くん、部活にバイトに検定の勉強もあるのに…


「はあ…どうしよ」


携帯片手にベットへ転がる。


返信を返す手は一向に動かない。


その時脳裏に浮かんだのは透さんと南先輩の言葉。


付き合うか、先輩として接するか…


「無理…取り敢えず寝る…」


回らない頭をそのままに重たくなった瞼を閉じる。


沈み込む体をそのままに意識を手放す。結局綾瀬くんに返信を返せたのは起きた数分後。すでに昼過ぎだった。



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