彼と私の問題点を考える
待ち合わせ場所の駅前のカフェに向かうため再び駅へと続く道を歩き出す。


家に帰ってベッドに寝転がった瞬間が嘘みたいだった。


約束を忘れていた私が全面的に悪いんだけど、さっきまでの週末の余裕はこれっぽっちもない。


未読のまま開かなかったメールを片手で削除しながら、煌びやかな駅の中に入ったカフェの扉を開けた。


外とは違った騒がしさが落ち着かない。


学生くらいの青年の店員に席へと案内されながら心の中はもやもやでいっぱいだった。


私は一体いつまでこんなことを繰り返すつもりなんだろう。


妥協、してるんだろうか。


運ばれてきたロイヤルミルクティーをストローでかき混ぜながらグラスに垂れた雫を目で追った。


映し出された私の顔は、お世辞にも誕生日にする顔じゃない。


こんな私の誕生日を、誰が祝いたいと思うんだろう。


 
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