私の初恋は人気者の君。



マフラーをしても凍える寒さ。


空は今にも雪を降らしそうな
厚い雲で覆われている。





私は、とぼとぼと校門へと歩いていた。



そしたら_…






「…ん?あれ」





校門にはマフラーをして座っている
桐谷くんが。


私が、かけよると桐谷くんは
私に気づき気まずそうに目をそらした。






「桐谷くん、こんなところにいたら
 風邪ひくよ。帰ろ?立って」




私が手を差し伸べると置かれたのは
桐谷くんの手じゃなくて私のスマホだった




「ああああ!!そうだ!これを…!」




私これ取りに来たんだった!








「これ無いと早見さん困ると思って」



桐谷くんはそっぽを向きながら呟く。




だからここで待っててくれたのかな。


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