私の初恋は人気者の君。




「ありがとう。わざわざ待っててくれて
 助かったよ!」



「なんでさっき逃げてったの?
 …やっぱ俺の事、怖くなった?」




私の嬉しい笑顔とは逆に桐谷くんは
悲しそうな笑顔を見せる。


もう…そんな顔しないで。





「ちがうの。桐谷くんの発言が
 私の中で全て繋がって。それを
 本田君に聞きに行ったの」



「流星。やっぱ話しちゃってましたか」



「そうですね…」




桐谷くんは良かったような悪かったような
よく分かんない表情をしながら
空を見上げる。





「ね、桐谷くん…」



「あ、雪!!」




「え!?…って雪降ってな‥きゃ!!」




私が驚いて空を見上げてると
桐谷くんが思いっきり引き寄せて
抱きしめてきた。




「ちょ、桐谷くん!?」


「俺の全てを知ったんだから、
 これから面倒みてもらわなきゃだな」



そこにはもういつものきらきら笑顔では
なく、さっきの悲しい笑顔でもなく




爽やかでいじわるな笑顔をしてる
桐谷くんがいた。

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