蒼風
「おにぃちゃん‥じゃなくて、おねぇちゃん?おねぇちゃんはそうじおにぃちゃんのことが好きなんでしょ?」


『え?』


「だから、悲しんでいるんでしょ?でもね、大丈夫。」


雪‥?


「きっと上手くいくから。ほら、雪、狐の血も混ざってるでしょー?人間にはわからないこともたっくさん!わかるんだから!」


「だから、安心して。きっと上手くいく。だからね?おねぇちゃんの泣き顔は見たく無いよ。」


よしよし、と頭を撫でてくれる雪。


『雪‥。ありがとう。』


これじゃ、どっちが年上かわからないな。


「だから、あと少し、あと少しだけ頑張って!」


そうだよね!くよくよしてたって何も始まらない。


それに、総司に拒絶されたってことは変わらないんだし。


あたしがくよくよしてたらそれで終わりだ。


何も変わらない。


あ、もしかして‥。


あたし、拒絶されたショックで頭から抜けてたけど‥労咳。


労咳を心配して‥?


あれは確か感染するはず‥。


だとしたら‥。
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