蒼風
というわけで、副長さんのところにやってきた。


「ふーくーちょー。」


そう言ってスパンッと障子を開け放つ総司。


いや、せめて返事きいてから開けようよ。


「沖田。何回言えばわかる?開ける時は確認しろ!」


案の定、副長さん怒ってます。


「やだなぁー。僕も確認しますよー。副長だからいっかなぁって。」


はぁ‥。


この2人は、ほんとに仲悪いんだかいいんだか?


「てめぇ。で、何の用だ?」


副長さんも総司に言うだけ無駄だってわかってるらしい。


「華の荷物、持ってません?」


本題に入るの早い。


「いや?俺は知らないが‥。」


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。


あーぁ。


どうしよう。


「山崎に調べさせに行ったんだけどな。何かあったのか?」


「華の荷物がもし市民に拾われていたらまずいと思って。」


かなりまずい。


歴史の教科書なんてものすごくまずい。


「なるほどな。念のため山崎にもう一度調べさせておく。」


「ありがとーございます。」


総司のお礼に合わせてあたしも頭を下げる。


見つかるといいけどなぁ。


もしくはトリップしてないといいけどなぁ。


歴史の教科書、詳しくは書かれてないんだけど‥。



大まかに未来のことが書いてあるから見つかったら大事件だよ。
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