蒼風
その後、戻ってきた総司に手当てを手伝ってもらい、女の子は始終泣いてるしで、大変だった。


それで今は、総司に怪我の理由を聞かれたんだけど‥。


「ごめんなさい!ごめんなさい!僕が悪いんです!」


あたしが説明するより先に女の子が言った。


「ふーん。もしかして君が刺したの?」


ブラックオーラを纏う総司。


ちょっ。女の子びびってるじゃん!


『総司、聞いて。この子多分なにかしら理由があって人が苦手なの。それで慌てたこの子が間違えて刺しちゃったの。だからこの子は悪くない。』


慌てて総司に説明をする。


「でも、刺したのには変わりないんでしょ?」


『それはそうだけど‥。』


「じゃぁ敵じゃないか。例え子供でも、華を傷つけたのなら許さない。」


『だから、あたしは大丈夫だから。』


「でも、」


『お願い総司。この子追い出したら行くあてもなさそうだし、危ないから。』


納得しない様子の総司を説得する。


するとはぁー。とため息をついて、


「もう二度とこんなことはしない?」


と、問いかけた。


女の子は


「うん。」


と何度も頷いていたので結局、総司は許してくれた。



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