蒼風
お風呂広いなー。


そりゃそうか‥。


新選組の屯所だもん。


しかし人がいない夜でよかった。


だって女だし。


確か、新選組屯所って女禁止じゃなかったっけ‥。


ここで重要事項を思い出す。


あれ?いいのか‥ここにいて‥。


「華ちゃんー。着替えおいておくよー。」


そんなことを考えてると沖田さんの声が聞こえた。


『ありがとうございます。』


着替え有難いな。


なんせ制服きてタイムスリップしてきたからね。


和装は有難い。


そんでお風呂を上がって着替えた。


いやー剣道部でよかったよ。


袴の着方わかるし。


剣道部に感謝感謝。


『お待たせしました。』


「おー。じゃぁ戻ろうか。」


お風呂を出ると待っててくれたらしい沖田さん。


まぁ、あたしが悪いことをしないための見張りと隊士があたしと鉢合わせしないようにと思ってのことだろうけど。


まだ疑われてるだろうな。


だって仮に自分の世界に今のあたしみたいなのが現れたら疑うもん。


それがこの乱戦の世の中ならなおさら。


敵味方の区別が難しいよね。


「難しい顔してなーに考えてんの?」


気づいたら部屋の前まできていた。


『いやー、なんでこの世界にきたんだろうなと思ってまして。』


「まぁ確かに不思議だよね。だってきみ頭おかしいし。」


まだ言うのか‥。それ


「初めてあった時なんて、叫んでたじゃん。


『それは‥だって驚いて。』


掘り返さないでください。


「いやー面白かったよ。」


面白がるなよ。


『あのーそれで今日は誰の部屋に‥。』


「ん?僕の部屋に決まってるでしょ。だって僕の部屋目の前だし。」


やっぱり。


『はーい。』


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