空の向こうのキミへ
「有紗ちゃん?蓮也のママだけど今大丈夫?」
そう言った蓮也ママの声はいつもとは違って今にも消えてしまいそうな声だった。
「蓮也ママ?大丈夫だけどどうしたの?」
「蓮也がね事故にあったんだって。もう危ないらしいから今から病院に来れない?」
「嘘でしょ?だってさっきまで一緒にデートしてたんだよ?元気だったんだよ?」
私は蓮也ママの言ったことが嘘だと信じたかった。
「私も嘘だと信じたいけど有紗ちゃんには蓮也の最後を見守って欲しいの。だからお願い。中央病院まで来てくれない?」
蓮也ママの真剣な声に私はその場で泣き崩れた。
「わかった。」
それだけ伝えると私は急いで病院に向かった。