The Fool−修正版−



「カ~~~チ~ス~あんたもちゃんと飲みなさいよぉ」


「私は酒は少し………って!!何をする!!ちょ、やめ」


「わ!た!し!の!酒が飲めないってーのぉ!」


「酒は弱……ガボボボボボボボボ」


二回戦終了し、準決勝からは明日に持ち越したため、私達四人は酒場で飲んでいた。


もっとも、私が一番飲んで酔っている。


「サリアさん、ちょっと飲みすぎでは……んぐ!!」


勢いでミラちゃんにも飲ませる(ラッパ飲みで)。


「………」


こっちの少年は私に負けじとぐびぐび飲みまくっている。


「飲みっぷりが良いわぁ!えーと…」


「バルト……アン……デルス……」


「バルト・アン・デルスっていうのねぇ………気に入ったわぁ!」


「き、気になっちゃでめれふー!!!」


ミラちゃんが両手をバタつかせて言う。


「あらぁ~ん?私がぁ気に入ったのは飲みっぷりよぉ」


「……なんか、負け……たく……ない」


ボソ…ボソ…というバルト。


無表情だがなんかすんごいオーラが出ている。


そして無表情でまたラッパ飲みする。


「いっくわよぉバルちゃん!!どっちが先に倒れるか勝負よぉ!!!」


「………」


表情は変えていないが眼が「負けて堪るか。おらぁ」と訴えている。


「わらしは……ひっく。バルひゃんを応援しまふ!!」


「うぅ………もうだめ…」


突っ伏しているカーチスを除き、白熱していた。








「あいむ……うぃなー…」


結果、その場に立っていたのはプ○スリーのポーズをして決めたバルちゃんだった。
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