The Fool−修正版−
『カーチス・サリアチーム勝利!!決勝戦はカーチス・サリアチームVSトリカ・フォンチームです!!!』


(婆ちゃん?!……フォン・ブラス……『王国』結成前からいた……騎士王……ウスナの親父)


『なお、決勝戦は一時間後に始めます!』


夕方までまだ余裕があるからな。記憶の住人として決勝見とくか。


「隣、いいかしらぁ?」


「ああ、いい……ってうぉい!!」


「きゃぁん♪昔はヤサグレていたわねぇ」


「おい!!自分の記憶ん中に入ってんじゃない!」


隣に座ったのは今、闘技場で戦っていた和服の女、サリアだった。


「ガリちゃんが記憶を見ている時は私も見れるのよん♪」


「はぁ……」


ガリは小さく溜息をつく。


「で?記憶を見せて何をさせるわけ?」


「あらぁん?意味は無いわよぅ?面白い、ただそれだけ」


む、むかつく……


ガリは軽く手を震わせている。


「なんで能力発動させてないんだ?」


「あらぁん?それは決勝を見てからにしましょうぉ?」


答える気は無いようだ。


ガリは少しいらつきながら椅子に深く座った。
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