The Fool−修正版−
「んなもん迷信だろ?」


「確かに。もう一つは王の様に傲慢で気まぐれだからとか名付けられたとか何とか……まぁ、王国なんていう物はトップを潰せば崩れますからな」


「だははは…そうだろう」


巨人は高笑いをする。


しかし…とマァローは言う。


「大量殺戮の噂は多々聞きますぞ。一対一の戦いは勿論、広範囲の技も持ち合わせている様ですな」


巨人が片眉を吊り上げる。


「で、大量殺戮無しではどれくらい強いんだ?」


今度はマァローが高らかに笑う。


「使わずともざっと二時間あればまるで国と国が戦った様にその土地は荒れ果てているでしょうな」


「おいおい……崇高しすぎだ」


「……ガリ殿とは遇いたくはなかった」


マァローは遠い目をする。


「あの人は…眺めていても戦う時も生きた心地がしなかった」




   無表情
「ポーカーフェイスで戦う奴らよりも数倍は恐怖しましたな」
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