The Fool−修正版−
「待てよ……」
砂煙の中、マハは右肩を押さえ、ノロノロと立ち上がる。
「ほう、肉体強化系かい。そりゃ、わての一撃では気絶しななんだ」
色んなところから血が流れているのが遠くにいるバラからでもわかった。
「バルトォォォ!!連携準備!!」
「……おう!」
鉤爪の隙間から液体みたいになったバルトが飛び出した。
「あらら、ドッペルやシャドウやあらへんのか。こらうっかり」
アバは少しも気落ちしてはいなかった。むしろ、想定内と言うように余裕綽々な笑みすら浮かべる。
「ん…で?マハはん、片腕失ってどうする気なん?」
「あんたを食い止める!!」
「諦めなさいな。あんさん近接系やないのそんなよろよろでどないせーっちゅーねん」
マハはヨロヨロと動ける片方の手で地面を触る。
「武器じゃないなら召喚在りだろ?」
「あんさん……まさか!!」
マハの手からまるで蜘蛛の巣のように地面が割れる。
「召喚……」
割れた地面からマグマが噴き出す。
その中から赤い巨体が現れる。
「炎帝ホムラ!!」
マハは力尽き、崩れるように突っ伏す。
それだけ体力消費するのだろう。
「主ヨ、命令ヲ」
「そこの……中華野郎の足止めだ……」
「御意」
砂煙の中、マハは右肩を押さえ、ノロノロと立ち上がる。
「ほう、肉体強化系かい。そりゃ、わての一撃では気絶しななんだ」
色んなところから血が流れているのが遠くにいるバラからでもわかった。
「バルトォォォ!!連携準備!!」
「……おう!」
鉤爪の隙間から液体みたいになったバルトが飛び出した。
「あらら、ドッペルやシャドウやあらへんのか。こらうっかり」
アバは少しも気落ちしてはいなかった。むしろ、想定内と言うように余裕綽々な笑みすら浮かべる。
「ん…で?マハはん、片腕失ってどうする気なん?」
「あんたを食い止める!!」
「諦めなさいな。あんさん近接系やないのそんなよろよろでどないせーっちゅーねん」
マハはヨロヨロと動ける片方の手で地面を触る。
「武器じゃないなら召喚在りだろ?」
「あんさん……まさか!!」
マハの手からまるで蜘蛛の巣のように地面が割れる。
「召喚……」
割れた地面からマグマが噴き出す。
その中から赤い巨体が現れる。
「炎帝ホムラ!!」
マハは力尽き、崩れるように突っ伏す。
それだけ体力消費するのだろう。
「主ヨ、命令ヲ」
「そこの……中華野郎の足止めだ……」
「御意」