The Fool−修正版−

夕闇の古城で

「うー………あの技はやっぱり使いたくないぜ……だって耳塞げ無いし」


「あかんわー……孤高の技は仲間がいない時に使うモノやん。それを連携に使うなんて………」


「気付いたら……すぐ……くそっ!!もう少し気絶してれば…」


「………………………」


「……マハ……?」


クイクイッとライに手招きするマハ。


ライが近付くと小声で喋り出した。


「…………ん………ふん……あ………ゴメン……許して……ちょ」


カキーン。


「なにやってんだよ。あの二人」


「……おかしい……笑う………はずなのに……」


ガリとバラはライに恐怖を覚えた。


バルトも呼び出して凍らせた。何がしたいんだと疑問に思うバラである。


四人(現在二人)はピアイス邸の客室で毛布をかけて震えていた。


「今、うちの医者喚んどいたから。フィード、マハは右腕複雑骨折だけどすぐ治るからな」


「誰なんですか?」


エレボスが聞く。


「『医王』ってとこかな?その人のあだな」


バラの一言にガリはうー…ーんと軽く頭を唸る。


「ゴザの奥さん?」


「ゴザさん、結婚してたんですか!?」


「うん。子持ち」


「子供もいるんですか!?」


「なんか……すっげえ……ゴザさんの事が」


バラとエレボスはびっくりした。
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