The Fool−修正版−
「さーてとィ。自己紹介が済んだところで。お前等、戦闘経験は?」


「俺と幕内と真上だけ一回、他の奴らは無い、けど」


「…ということは、弟薔っつー奴と神擬っつー奴と闇出っつー奴は能力発動してないのかよィ」


ミロクが頷き、ヒューゴが唸る。


「………ヒュー、貴様は頭悪いだろう。日常では」


「そうだよヒューさん。要は……」


ゴザが腰の刀に手を掛け、マルスは拳の節をポキポキ鳴らす。


「早くはないですか?」


ミロクが二人を止めようとする。


「ミロク」とミロクの肩にガリが手を乗せ、止められる。


何の話をしているのか、姿知祈達はわからない。


「と、言うことでだ」


ゴザがガリとは反対のミロクの肩を掴む。


「お前達戦闘初心者に訓練してくれと頼まれたので、訓練させてやるのだが、なにせ訓練の期間が無い。そこでだ、ウスナ」


「はい」と前に出たウスナの手には超巨大な剣玉 が。


普通の人ぐらいの大きさなので恐怖感が募るミロク。


でも、何が何だか分からないミロク。


「ウー(ウスナのあだ名)さん、な、何やろうとしてるんですか?」


ウスナは満面の笑みだがそれが更に怖さを引き立てている。


「何って…見ればわかるでしょう?この剣玉でカコーンと」


「え………ちょ」


「うふふふふふふふふふふ……」


「殺す気マンマンですよね?!カコーンの前にグシャッて逝きそうなぐらいナンデスケド」


「物体に溶け込める貴方なら死なないでしょう?」


「関係ないよね?!死ななくても重傷だよね?!」


「星になぁぁぁぁれぇぇぇぇぇぇ!!!」


「イィィィィィヤァァァァァァァア!!!!」


キラー…………ン


「訓練期間はミロクが帰って来るまでとする」


「あれは死んでるよ……」


………こうして、姿知祈達は変な人達との訓練が始まった。
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