The Fool−修正版−
「ほらほらほらほらほらーー!どうしたどうしだ」


「うおっ!うおおわ!!」


マルスの連撃が姿知祈を襲う。


姿知祈は避けるので精一杯だ。


「ねぇ、ゴザぁ」


マルスは余裕だ。


「OK?」


…何がOK?


姿知祈の顔が引きつる。


「許可」


…何が許可?


姿知祈の顔が青ざめる。


「スハハハハハ!!2nd Level,Speed&Power Up!!」


「えっ!!ちょ!!はや………ゴハァ!!」


「あ」


「マルス、休憩だ」


「つっまんね」





「姿知祈は休みか」


空間はちらと倒れた姿知祈を見る。


「ヒュハハハハハハ、よそ見してる暇あればこっちもバージョンアップするぜィ!真上!」


こっちも辛くなりそうだ、と空間は感じた。


「ヒュハ、双魔刃 ガーンディーバ」


ヒューゴの目の前にかなり反った剣が二本、出現した。


「お前は気絶した坊主より喧嘩慣れしてそうだからな」


「こっちに武器が無い」


かといって避けるのは得意じゃない空間。


「真上、これを使え」


ゴザが抜き身の刀を放る。


「危ねぇ!」


かろうじて白刃取りで取る。


手に取ると刀が凸凹している事に気付く。


「無明狼、私以外の者ではキュウリでも切れない。修業には持ってこいだ」


「刀一本か二本目も貸せばいいのにィ」


ヒューゴは舌打ちする。


「魔刃ガーンディーバ・ツーハンデットソードVer」


ヒューゴの双剣が一瞬で人ぐらいの大きさの一本の剣に変化した。


「それじゃあいーくぜィ!」


「あ、そうそう無明狼で受けるなよ。やるならいなせ」


「それは無理だぞ!?」
< 15 / 143 >

この作品をシェア

pagetop