The Fool−修正版−
「どういう……ことだ?」
赤髪の少年、彼等のリーダー的存在、空真 真上(くうま まかみ)はそいつがさっきまでなにか喋っていたことを問う。
そいつは高らかに笑う。
笑い方や声の太さからして、男だとわかった。
「ははは……少し難しかったようだな。……ここはお前達がいた世界なんだが、お前達がいたのは世界の表、世界が化粧したような表面の世界。ここは裏、つまり、中身だ。そして、お前達はこの世界にいてもいい限られた人なのだ。しかし、同時に『表』から突き放された、憐れな者達なのだよ」
男がそういうと、今度は金髪の少年、立花 弟薔(たちばな ていばら)が、男の前で髪を一撫でしながら、クールに決めつつ問う。
「おいおい……それじゃあ、僕達はその『表の世界』には帰れないのかい!?」
男は「いいや」と首を横に振る。
「帰れないが行けるぞ。ただ、住めないがな」
「どうしてだい?」
「……いずれ、わかる。我慢すれば住めなくもないが、ほとんど、無理といっていい」
赤髪の少年、彼等のリーダー的存在、空真 真上(くうま まかみ)はそいつがさっきまでなにか喋っていたことを問う。
そいつは高らかに笑う。
笑い方や声の太さからして、男だとわかった。
「ははは……少し難しかったようだな。……ここはお前達がいた世界なんだが、お前達がいたのは世界の表、世界が化粧したような表面の世界。ここは裏、つまり、中身だ。そして、お前達はこの世界にいてもいい限られた人なのだ。しかし、同時に『表』から突き放された、憐れな者達なのだよ」
男がそういうと、今度は金髪の少年、立花 弟薔(たちばな ていばら)が、男の前で髪を一撫でしながら、クールに決めつつ問う。
「おいおい……それじゃあ、僕達はその『表の世界』には帰れないのかい!?」
男は「いいや」と首を横に振る。
「帰れないが行けるぞ。ただ、住めないがな」
「どうしてだい?」
「……いずれ、わかる。我慢すれば住めなくもないが、ほとんど、無理といっていい」