The Fool−修正版−
「…………え……?」
―もう、一度言う。力が欲しいか?―
「…………力?」
―そう、力。お前が死ぬのを覆す、力―
「あんたは…誰だ?」
瞼の裏は真っ暗だ。
だが、そこに誰かがいる気がした。
―我はバルドアンデルス。お前の力であり、お前の称号でもある。さぁ、眼を開けろ―
姿知祈は見えないバルトアンデルスの言う通りに眼を開けた。
目の前には巨大な鎌のような腕。
それは本当に目と鼻の先、数十センチ。
そこで止まっていた。
―さぁ、どうする―
「……そんなの決まっているだろう?」
バルドアンデルスは笑う。
―なら、その鎌のような腕をお前の手で防御しろ―
「そんなことしても腕ごとやられそうだぞ?!」
―念じろ。ダイヤモンドのように硬く、と。我はバルドアンデルス、我の名の由来は………―
彼は念じる。俺の腕はダイヤモンドよりも硬い…と。
ガキィィィィィン
少年の腕が化け物の腕を防いだ。
「………なにものでもないもの…………?」
―そうだ、故に………なんでもなれる!!―
―もう、一度言う。力が欲しいか?―
「…………力?」
―そう、力。お前が死ぬのを覆す、力―
「あんたは…誰だ?」
瞼の裏は真っ暗だ。
だが、そこに誰かがいる気がした。
―我はバルドアンデルス。お前の力であり、お前の称号でもある。さぁ、眼を開けろ―
姿知祈は見えないバルトアンデルスの言う通りに眼を開けた。
目の前には巨大な鎌のような腕。
それは本当に目と鼻の先、数十センチ。
そこで止まっていた。
―さぁ、どうする―
「……そんなの決まっているだろう?」
バルドアンデルスは笑う。
―なら、その鎌のような腕をお前の手で防御しろ―
「そんなことしても腕ごとやられそうだぞ?!」
―念じろ。ダイヤモンドのように硬く、と。我はバルドアンデルス、我の名の由来は………―
彼は念じる。俺の腕はダイヤモンドよりも硬い…と。
ガキィィィィィン
少年の腕が化け物の腕を防いだ。
「………なにものでもないもの…………?」
―そうだ、故に………なんでもなれる!!―