The Fool−修正版−
マルスが両腕負傷したので『王国』の人達は自分達の世界へと帰って行った。


なんか名刺渡された。


困った時はここに電話をかければ良いらしい。


異世界から来たらしいが電話出来るのだろうか?とバルトは疑問に思いつつも一応懐にしまう。


きちんとお代は頂くようだ。


ミロクさんが完全にふんだくられたらしい。


「来月の給料まで………」


「ミロクさんは何処で働いてんですか?」


「……………ここ」


ちょいちょい、と指を下に向ける。


「ミロクは私達の傭兵系統の指揮官なんですよ」


「凄いなぁ。ミロクさん」


「あ、そうそう。お前達はなんでも屋にしといたからな」


「なんでだよ」


空間はどうやら何か仕事を考えていたらしかった。


「『王国』の人達は万事屋なんです。戦闘は勿論、炊事洗濯、子守り、水質調査に天気予報、浮気調査等々、凄いですよね」


「名前はThe Foolにしといた」


「愚か者?嫌な名前だなー」


マハは嫌な顔をする。


「あんた達の憑き悪魔は昔、最強チームの奴らばっかみたいだからな。そいつらの異名から取った」


「破壊の女神マハ、はぐれモノの風シルフィード族のフィリス、闇使いエレボス、癒しの呪い歌使いローレライ族のシィン………あとは忘れました」


「俺とバラだけ言われてねぇ……」


姿知己は呟いた。
ちょっとショックだったようだ。
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