The Fool−修正版−
彼の心を色どるは何の花
まどろみ見るは睡蓮
※
「あら、なぁにー?」
私は旅の途中であろう三人組に見付かった。
存在を消していたのに。
「何故存在を消していた?」
黒尽くめの男が問う。
「別にぃただ人と合うのが嫌いなだけよぅ」
「………ここらで強者がいると聞いたのだが」
こいつも……か
呆れる。そんなに巨額な賞金じゃないのに。
「貴方も賞金稼ぎぃ?」
単刀直入に言う。
その手の奴はもううんざり。
腰に掛けた刀に手を触れる。
「いや、賞金稼ぎではない。お前は賞金がある程強いのか?」
「え、あ……強いわよぅ!」
調子が狂った。
じゃあ、なんで声をかけたの?
黒尽くめの男は少し困った様子で話す。
「いや、なに、少し金が欲しくてな」
やっぱり賞金目当てじゃない。
私はまた刀に手をかける。
「近場で大会があるって言うから来たものの、四人のチーム戦らしくて……ほら我等は三人だからな」
「なぁにぃ?じゃあ私に出ろというのぅ?」
かなり拍子抜けだ。
私が異端だというのは最初から判っているようだ。
なのに畏れない。
「無理にとは言わないが、な」
煙たがらない。
「……ふふ…」
面白いわね……
「そういえばぁ……チーム戦よねぇ?私とではぁタイミングがぁ計れないんじゃなくてぇ?」
「付け焼き刃でも簡単そうなのだ」
「ふぅん……貴方達、強いんだぁ………でもぉ」
「不服か?」
「不服よぉ。これでも完璧主義なのよぉ?だぁかぁらぁ」
武器を手にし、距離を置く。
「手合わせ願う……ということか」
黒尽くめも武器を手に、構える。
「喧嘩するほど仲がいいって言うでしょぉ?」
「完璧に違うな」
「うっふふのふー♪」
そして、互いに得物を交える――――
「あら、なぁにー?」
私は旅の途中であろう三人組に見付かった。
存在を消していたのに。
「何故存在を消していた?」
黒尽くめの男が問う。
「別にぃただ人と合うのが嫌いなだけよぅ」
「………ここらで強者がいると聞いたのだが」
こいつも……か
呆れる。そんなに巨額な賞金じゃないのに。
「貴方も賞金稼ぎぃ?」
単刀直入に言う。
その手の奴はもううんざり。
腰に掛けた刀に手を触れる。
「いや、賞金稼ぎではない。お前は賞金がある程強いのか?」
「え、あ……強いわよぅ!」
調子が狂った。
じゃあ、なんで声をかけたの?
黒尽くめの男は少し困った様子で話す。
「いや、なに、少し金が欲しくてな」
やっぱり賞金目当てじゃない。
私はまた刀に手をかける。
「近場で大会があるって言うから来たものの、四人のチーム戦らしくて……ほら我等は三人だからな」
「なぁにぃ?じゃあ私に出ろというのぅ?」
かなり拍子抜けだ。
私が異端だというのは最初から判っているようだ。
なのに畏れない。
「無理にとは言わないが、な」
煙たがらない。
「……ふふ…」
面白いわね……
「そういえばぁ……チーム戦よねぇ?私とではぁタイミングがぁ計れないんじゃなくてぇ?」
「付け焼き刃でも簡単そうなのだ」
「ふぅん……貴方達、強いんだぁ………でもぉ」
「不服か?」
「不服よぉ。これでも完璧主義なのよぉ?だぁかぁらぁ」
武器を手にし、距離を置く。
「手合わせ願う……ということか」
黒尽くめも武器を手に、構える。
「喧嘩するほど仲がいいって言うでしょぉ?」
「完璧に違うな」
「うっふふのふー♪」
そして、互いに得物を交える――――