私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中


『夏織。』


「…ん?」


『冬子さんって美人だと思わない?』


「そう、だね。」


あぁ、もう。
あんな綺麗で素敵な人に嫉妬するなんて
私はどうかしてるんじゃないだろうか。


『(嫉妬したかな。)』


「(……嫉妬なんかして馬鹿みたい)」


嫉妬したところで、何も変わらないのに。


「……っ」


『夏織?』


「な、んでもないっ」


『ごめん、ちょっといじめすぎた。』


そう言うと、泣いている私の頭をゆっくり撫でてくれた。


『夏織が一番可愛いから。』


「…嘘のくせに。」


こういう事を言われて、素直に喜べないところが可愛くない。

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