私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中
「ま、俺はメディアへの出演は
断ってるからなー。」
『ドラマとか出ればいいのに。』
「ドラマなんか出たら、今まで以上に
女に騒がれて鬱陶しいだろ。」
兄貴らしい言葉に、少し笑う。
普通は、どんどんメディアに出て
有名になりたいと思うはずなのに。
「でさ、今日は“これ”を
見せにきたんだよ。」
『ん?』
机の上に出された白い紙に目を通す。
『……なんだよ、これ』
文面を見た瞬間、
苛立ちからきたその言葉は
自然と口から漏れ出てしまった。