私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中
「発売は1週間後。
顔は隠すらしいけど、分かる人には
分かっちまうよなー。」
ふかした煙草の煙が、
天井へと舞い上がっていく。
「ーー写真は、これ。」
ーーその写真には制服姿の夏織がいて。
大きく開いたブラウスからは、
下着が見えていた。
『……っふざけんなよ。
誰がこんな写真。』
「夏織ちゃんには言うなよ。
発売日までに俺がなんとかするから」
兄貴の手が、“大丈夫”というように
俺の肩におかれる。
『……ちょっとごめん、無理だ俺。』
「…っお前、顔色悪いぞ。」