私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中


いつも落ち着いていて、穏やかで。
怖いものなしのように見えるけれど、
脆くて壊れやすい。

ーーそんな弟の大事な人だからこそ、
守らなくちゃならない。


「隼、」


俺の声に、ゆっくりと顔をあげる。


「“大丈夫”」


そう、大丈夫だから。


『……兄貴。』


「お前の大事な人は
俺が何をしてでも、守るよ。」


ーーその言葉に、安堵したのか
今にも泣きそうな顔をして
何度もうなずく隼に、こっちまで
泣きそうになってしまった。


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